労働環境改善に役立つ「介護DX」とは

仕事で介護業界に身をおいている人は、介護DXという言葉を聞いたことがある人も少なくないだろう。介護DXの「DX」とは、「Digital Transformation(デジタル・トランスフォーメーション)」の略称である。顧客のニーズを調査し、施設内で利用者からの意見を元に、調査・検討をする。その後にデータやデジタルを活用し、施設をよりよく改善する。よって、利用者の満足度を高めようという試みだ。つまり、手書きだったカルテは電子カルテへ、ノートなどに書き記していた申し送り事項は、web上のチャットなどで流し、全員がいつでも閲覧できるようにする。それにより、労働環境の改善も見込める。

困っていることや、時間がかかっていることに対してDX化することで、作業の効率化なども図れることができる。だが、電子機器を使える人と使えない人の差も激しいので、反対意見や完全にDX化をすることが難しい場面もあるだろう。

特に、パソコンやスマートフォンに慣れていない50代以上の世代は、DX化に躊躇する人も多い。そんな人には、「慣れれば便利になる」「作業が効率化する」と、ポジティブに物事を考えるようにすると良いだろう。

介護業界では、意外にも利用者と触れている介護の仕事よりも、事務の仕事などに時間がとられてしまうことも多い。なので、職員皆で意見を出し合い、全員が納得することは難しいかもしれないが、DX化を進めることも、作業の効率を上げる一つの手段になるだろう。